俳句会:作品集(令和8年1月~)
令和8年の俳句会

6月
ガウディの記憶を辿る蟻の列
一井 魁仙
黙々と人の範たる蟻の列
二村 吉光
三代の勉強机風薫る
田中 今日子
流れより遅れし夏の雲ひとつ
舟田 優江
更衣残すおもひで棄てる過去
小林 薫
光悦垣越ゆ夏蝶の惑ひつつ
西 乙子
夏雲や苔喰む錦鯉ゆらり
青山 智子
揚羽蝶勝の抱き寄すマロニーちゃん
富貴
百合の枝の真直ぐに倒れ雨あがる
渋谷 かや
父の日や息子の背中倍になる
加藤 なほこ
紫陽花を毬つくやうに手で覆ふ
山本 和子
俯いた日々に届けと新茶汲む
染谷 洋子
絹さやのさやの音する卵とじ
栗原 むつ子

5月
半球を統べて万年ひきがえる
一井 魁仙
万緑や一人を思ふ峠道
二村 吉光
緑陰や死後の永きに読みたき本
田中 今日子
夏場所や土俵の外の凹む砂
富岡 隆一
菖蒲湯につかる我らはアトムの子
小林 薫
明日へ向く一列の色衣更
西 乙子
青楓枝ぶり揃い無言劇
青山 智子
青嵐地鎮のダブルブッキング
舟田 優江
青春の余りある子や啄木忌
国藤 習水
憧れは地べたの歩み鯉のぼり
加藤 なほこ
母の日のパーマネントという響き
山本 和子
母娘してカーネーションより紫陽花派
染谷 洋子
すっぽんの首伸びきって初夏
栗原 むつ子
カステラのてざはりざらり夏兆す
渋谷 かや

4月
花筏余白を埋める水の私語
一井 魁仙
たんぽぽも込みで売られる坪単価
二村 吉光
起立して大きな返事チューリップ
田中 今日子
花曇家族の巣立つ卓の傷
富岡 隆一
ふきのとう餃子にも子の名前にも入れ
小林 薫
母の手を離しぬ十二の春のこと
西 乙子
銀蓋(クロシュ)より銀鳩羽ぶり風光る
青山 智子
葉桜の緑増えゆく通勤路
舟田 優江
満席バスは宇宙船なり花日和
国藤 習水
萬人の人気の的や草すみれ
加藤 なほこ
人生とふ旅の途中に桜浴ぶ
山本 和子

3月
のし紙に父の字のある雛の箱
倉又 圭子
卒業子エスカレーター駆け上がる
舟田 優江
ラブレターひと晩寝かせ桜餅
秋庭 菊枝
知った子の半端な会釈春の朝
盛 真由美
握手してこの距離で良し杏咲く
西 乙子
春風に吹かれて鬼となる遊び
田中 今日子
春雪の雪黒し震災以降
国藤 習水
行く春のセンチメンタル・カーニバル
富岡 隆一
土筆摘むつんつん空に近くなる
栗原 むつ子
薄霞富士の山まだ半笑い
小林 薫
春分や季節という名蘇る
加藤 なほこ
大泉門撫でて春風通りけり
山本 和子

2月
待春や半音上がる古時計
一井 魁仙
海苔炙る母の手首の輪ゴムかな
秋庭 菊枝
春満月実験室にピザ届く
田中 今日子
体幹の弱い男や春炬燵
青山 智子
ひとり立つビッグイシューに春の風
盛 真由美
絹豆腐あをさと掬ふ塗りに箸
西 乙子
一の位の数だけにする年の豆
新倉 村蛙
球体に乗り切っているふきのとう
栗原 むつ子
大寒を抱いて華やぐ祇園かな
二村 吉光
言い訳は量よりも質バレンタイン
加藤 なほこ
春めくや伝通院の吹流し
舟田 優江
薄氷の日本の姿カブト蟹
富岡 隆一
淡雪やすれ違ふ娘の後れ毛に
倉又 圭子
ヘアカット似合ひし外科医春隣
国藤 習水
昼休み美術室で待つバレンタイン
小林 薫
天と地を結ぶ破線や細雪
山本 和子

1月
凍空の青は太古の接続詞
一井 魁仙
初雪や本にゆっくり降る時間
田中 今日子
初富士は真白機長のご挨拶
青山 智子
冬の朝夢は時間を追い越して
盛 真由美
蠟梅や誰にも言えぬ恋をして
秋庭 菊枝
冬眠の籠に蛹の蒼き夢
栗原 むつ子
おぼろげに世紀を生きて屠蘇の膳
新倉 村蛙
鉛筆の向きも整ひ野水仙
倉又 圭子
襷継ぐシード諦めない二日
西 乙子
卒寿越え少し斜めの注連飾
小林 薫
返信待つや両手に包むホットコーヒー
国藤 習水
枯木立天主堂へと続く道
染谷 洋子
小正月小さな橋を渡りけり
二村 吉光
寝正月蒼き一句と風に乗り
富岡 隆一
柊や遊歴算家を見送る目
加藤 なほこ
冬将軍遅いランチで完まくや
舟田 優江
賀状来るじじだいすきの鏡文字
山本 和子
| お問い合わせ先 |
| 観音堂墓地管理事務所 〒112-0002 文京区小石川3-14-6 TEL 03-3813-5077 FAX 03-3815-6180 |














